こんにちは。いそ歯科医院 院長の大川です。
「歯を白くしたい」というご相談は、とても多くいただきますが、そのときによく出てくるのが、この疑問です。

- 「まずホワイトニングだけで様子を見た方がいいのか?」
- 「それとも、最初からセラミック治療を考えた方がいいのか?」
- 「自分の状態だと、どこまでホワイトニングでいけるのか…?」
実は、どちらが良いかは「原因」と「元の歯の状態」でかなり変わります。
今回は、
- ホワイトニングで十分なことが多いケース
- セラミックを検討した方がよいケース
- その中間で「組み合わせる」と良いパターン
- いそ歯科医院としての基本的な考え方
を、できるだけ営業トーク抜きでお話しします。
1. まず大事なのは「なぜその色になっているのか?」
いきなり「ホワイトニングにしましょう」「セラミックにしましょう」と決めるのではなく、最初に必ず確認したいのは、その歯がなぜ今の色になっているのか? という部分です。
代表的な原因としては…
- ① 表面の着色(コーヒー・紅茶・赤ワイン・タバコなど)
- ② エナメル質の内部まで広がった黄ばみ(年齢によるもの など)
- ③ 古い詰め物や被せ物の色が合っていない
- ④ 神経を取った後の「失活歯」の変色
- ⑤ 抗生物質(テトラサイクリン)などによる灰色〜縞状の変色
などが挙げられます。
この「原因」によって、
- ホワイトニングで十分対応できるのか
- ホワイトニングでは限界があり、セラミックの方が現実的なのか
が変わってきます。
2. ホワイトニングで十分なことが多いケース
① 表面の着色がメインのケース
- コーヒー・紅茶・赤ワイン・カレー・タバコなどによる色
- 歯の表面に茶色〜黄ばみがついている状態
この場合は、
- まずクリーニング(専用の器具での着色除去)
- その上でホワイトニング
という流れで、かなり印象が変わることが多いです。
※「着色除去だけで十分」というケースも少なくありません。
② 全体的な黄ばみが気になるケース
- 「昔より歯が黄色くなってきた気がする」
- 「笑ったときに見える全体の色を、もう少し明るくしたい」
このような場合も、エナメル質の内部の色味をホワイトニングで徐々に明るくしていくことが多いです。
とくに
- 歯並びが極端には乱れていない
- 虫歯や大きな詰め物が少ない
という方は、ホワイトニングを第一選択にしてよいケースが多いと感じています。
3. ホワイトニングだけでは難しいことが多いケース(セラミックも検討した方がよい場合)
① すでに大きな詰め物・被せ物が入っている部分
- 前歯や奥歯に大きなレジン充填がある
- すでに差し歯・被せ物になっている
こうした部分は、ホワイトニングの薬剤では色が変わりません。
白くなるのは「自分の歯の部分」だけなので、
- 周囲の天然歯だけが明るくなり、
- 詰め物・被せ物だけが取り残されて目立つ
ということが起こります。
この場合は、
- まず全体をホワイトニングしてから
- 色が合わない詰め物・被せ物だけを、セラミックなどで”今の白さ”に合わせて作り直す
という「組み合わせ」が現実的です。
② 神経を取った歯(失活歯)の強い変色
- 1本だけグレー〜茶色っぽく暗く見える
- 昔、根管治療をした前歯が時間とともに暗くなってきた
このような失活歯の変色については、「内部漂白」という方法もありますが、内側から薬剤を入れる処置を繰り返すことで、歯質がもろくなりやすいという懸念もあります。
いそ歯科医院としては、
- 長期的な歯の強さ(破折リスク)も考え、
- 積極的に何度も内部漂白を繰り返す方針はとっていません。
そのため、
- 失活歯の変色が強く、
- その歯の根の状態が安定している場合には、
根や土台の状態を確認したうえで、セラミッククラウンで色と形を整えるという選択肢をお勧めすることが多くなります。
③ テトラサイクリン系などによる帯状の変色
- 歯全体がグレー〜縞模様に見える
- ホワイトニングだけではムラが残りやすいことが多い
こうしたケースでは、
- ホワイトニングである程度明るくはできるものの、
- 「理想通りの真っ白・ムラなし」までは行きにくいことも少なくありません。
その場合は、
- 上の前歯数本をセラミックでカバーする
- その前段階としてある程度ホワイトニングをしてからセラミックの色を決める
といった「併用パターン」を検討します。
4. ホワイトニングとセラミックを「組み合わせる」と良い場面
パターンA:「まずホワイトニング → その色に合わせてセラミック」
- 全体的な黄ばみをホワイトニングで整える
- そのうえで、色の合わない差し歯・大きな詰め物だけをセラミックに
という流れです。
このメリットは、
- 削る歯の本数を最小限にできる
- 全体のトーンがある程度整った状態で、セラミックの色を決められる
という点です。
パターンB:「ホワイトニングはせず、セラミックだけで整える」
- 噛み合わせが強く、ホワイトニングの刺激が心配な方
- 全体の色より「形・歯並びの不揃い」が主な悩みの方
- 元の歯の色がそれほど気にならず、局所的なバランスを整えたい方
こうした場合は、無理にホワイトニングは行わず、今の歯の色に合わせて、問題の部分だけセラミックで自然に整えるという方法もあります。
5. いそ歯科医院の基本スタンス
当院では、**「とりあえず全部セラミックにしましょう」**という考え方は取りません。
歯は一度削ると元には戻りませんので、
- どこまでホワイトニングで対応できるか
- 削る本数は本当にその本数で良いのか
- 神経は残せるのか/すでに失活歯なのか
- 年齢・歯の残っている量・噛み合わせ・歯ぎしりの有無
などを確認しながら、
- 「ホワイトニングだけで行くのか」
- 「ホワイトニング+セラミックの組み合わせにするのか」
- 「セラミック中心で行くのか」
を一緒に考えていきます。
6. まとめ:「ホワイトニング派」か「セラミック派」かではなく…
今回のポイントを整理すると、
- 表面の着色や全体的な黄ばみが主な悩みなら、ホワイトニングを第一選択にしてよいケースが多い
- すでに大きな詰め物・被せ物がある部分、失活歯、強い内部変色などは、ホワイトニングだけでは限界があり、セラミック治療の適応となることが多い
- 「まずホワイトニングで全体を整え、その色に合わせて必要なところだけセラミック」という組み合わせパターンも有力な選択肢
- 大事なのは、病名や治療名の話ではなく、「自分の歯の状態・希望・年齢」に合った落としどころを決めること
ということになります。
- できるだけ歯を削りたくない方
- どこまでホワイトニングで頑張れるのか知りたい方
- 他院で「全部セラミックにした方がいい」と言われて迷っている方
も、一度「原因」と「選択肢」を整理するつもりでご相談いただければと思います。
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