皆さん、こんにちは。いそ歯科医院名 院長の大川です。
今回は、審美歯科治療を行う上で、歯周病治療がいかに大切かについてお話しました。今回は、歯周病治療が完了し、いよいよ審美歯科治療へと進んでいく段階で、非常に重要な「印象採得」について、もう少し詳しくお話ししたいと思います。
印象採得とは、簡単に言うと、歯の型を取る作業のことです。この印象をもとに、セラミックなどの素材で歯を作っていきます。そのため、この印象の精度が、最終的な仕上がりの美しさやフィット感に大きく影響するのです。
印象採得で使う「トレイ」とは？
印象採得には、様々な種類のトレイが使われますが、一般的にはプラスチック製のトレイが使用されます。このトレイは、歯の形に合わせて作られており、中に印象材を流し込んで歯の型を取ります。
トレイの選び方と調整の重要性
トレイの選び方や調整は、正確な印象採得を行う上で非常に重要です。
- 患者様の歯に合ったサイズ: トレイが小さすぎると、歯の全てを覆いきれず、不正確な印象となってしまいます。逆に、大きすぎると、口の中に違和感があり、患者様がリラックスして治療を受けることができません。
- 歯肉との隙間: トレイと歯肉との間に隙間があきすぎると、印象材が入り込みにくくなり、正確な印象が得られません。
- 歯の形態: 歯の形や傾きなど、患者様一人ひとりの口腔内の状態に合わせて、トレイを調整する必要があります。
トレイの調整方法
トレイの調整は、歯科医師が行います。具体的には、以下の様なことを行います。
- トリミング: トレイの余分な部分をカットし、歯の形に合わせる。
- 熱成形: 熱を加えてトレイを柔らかくし、歯の形に沿って変形させる。
- 追加: トレイの足りない部分をレジンなどで補強する。
患者様へのお願い
印象採得の際は、以下の点にご協力をお願いします。
- リラックス: 緊張すると、口の中に筋肉が入り込み、正確な印象が得られにくくなります。リラックスして治療を受けていただくことが大切です。
- 静かに息をする: 呼吸を止めたり、浅く呼吸したりすると、印象材が硬化する際に気泡が入ってしまうことがあります。
- 口を開けたままの状態を保つ: 途中で口を閉じたり、舌を出したりすると、印象が歪んでしまうことがあります。
まとめ
印象採得は、審美歯科治療の成功を左右する重要なステップです。歯科医師は、患者様一人ひとりの口腔内の状態に合わせて、最適なトレイを選び、調整を行います。
次回以降は、印象材の種類や、印象採得の際の注意点などについて、さらに詳しくご説明していきます。
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