皆さん、こんにちは。いそ歯科医院 院長の大川です。
前回は、審美歯科治療で欠かせない印象採得について、歯肉圧排など、より精度の高い印象を得るための技術をご紹介しました。今回は、印象採得に使用する印象材の中でも、審美歯科治療でよく用いられる「シリコン印象材」に焦点を当て、その種類と特徴について詳しく解説していきます。
シリコン印象材とは?
シリコン印象材は、その高い精度と変形しにくい性質から、審美歯科治療をはじめ、様々な歯科治療で広く使用されている印象材です。シリコンは、ゴムのような弾力性があり、歯の細かな部分まで正確に捉えることができます。また、硬化時間が比較的長く、ゆっくりと作業を進めることができるため、より精度の高い印象を得ることができます。
シリコン印象材の種類
シリコン印象材は、大きく分けて「加硫型」と「付加重合型」の2種類があります。
- 加硫型シリコン印象材:
- 熱や薬品を用いて硬化させるタイプの印象材です。
- 硬化時間が比較的長く、操作性に優れています。
- しかし、変形しやすく、長期保存には適していません。
- 一般的に、部分的な印象採得や、模型作製用のマスターキャストの作製に使用されます。
- 付加重合型シリコン印象材:
- 主剤と硬化剤を混ぜ合わせることで硬化するタイプの印象材です。
- 変形しにくく、寸法安定性に優れているため、精密な印象が得られます。
- 硬化時間が比較的短く、迅速な治療を行うことができます。
- 審美歯科治療のように、高精度な印象が求められる場合に多く使用されます。
シリコン印象材を選ぶ上でのポイント
シリコン印象材を選ぶ際には、以下の点に注意する必要があります。
- 硬化時間: 治療内容や口腔内の状況に合わせて、適切な硬化時間の印象材を選ぶ必要があります。
- 粘度: 印象材の粘度は、印象採得の部位や形状によって使い分けられます。
- 変形性: 変形しにくい付加重合型シリコン印象材が、一般的に審美歯科治療に使用されます。
- 経年変化: 長期保存する場合には、変形しにくい印象材を選ぶ必要があります。
まとめ
シリコン印象材は、その高い精度と変形しにくい性質から、審美歯科治療において非常に重要な役割を果たしています。歯科医師は、患者様の口腔内の状態や治療内容に合わせて、最適なシリコン印象材を選び、精密な印象採得を行います。
次回以降は、シリコン印象材を用いた印象採得の際の注意点や、より良い印象を得るためのテクニックについて詳しくご説明していきます。
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